交通事故の被害者側に特化した札幌の法律事務所

桝田・丹羽法律事務所

交通事故セミナーの開催

2017/11/08

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平成29年10月22日に、北海道接骨師会様からのご依頼に基づき、交通事故セミナーを開催させて頂きました。
 
今回は、セミナーのテーマに関して、「弁護士の活用方法」「柔道整復師が訴訟に備えるべきこと」の2点のご要望がございましたので、これらのテーマを中心にお話しさせて頂きました。
 
事前に、セミナーに参加される先生方は、十分な経験を有する方ばかりと伺っておりましたので、初歩的な内容は割愛させて頂き、比較的、踏み込んだ内容をお話しさせて頂きました。
 
参加頂いた先生方は探究心が強い方ばかりで、皆様、非常に熱心に耳を傾けて下さいました。
 
質疑応答を含めて、120分との指定を頂いておりましたので、セミナーの内容自体は、おおよそ90分で終わりにして、質疑応答の時間を設けさせて頂いたのですが、非常に活発にご質問を頂くことができ、質疑応答の時間だけで、おおよそ60分を要することとなりました。
 
当事務所は、「交通事故の被害者に適正な賠償を受けてもらうこと」を使命としております。
日々、交通事故被害者の施術に尽力されている柔道整復師の先生方の交通事故に関する理解が、より一層深まれば、交通事故被害者の救済に繋がると考えております。
 
セミナーのご要望等がございましたら、お気軽にご連絡頂きましたら幸いです。
テーマも含めて、柔軟に対応致します。
 
弁護士 丹羽 錬
弁護士 桝田泰司
 

実通院日数が少ない場合の傷害慰謝料について

2017/10/30

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交通事故被害者の方から、「保険会社から提示された慰謝料の金額が適正であるのかどうか、分からない」とのご相談を受けることが良くあります。
 
慰謝料に関しては、傷害部分の慰謝料と後遺障害部分の慰謝料に分けて算定されるのが通常ですが、今回は傷害部分の慰謝料について、ご説明致します。
 
交通事故に遭われてケガをして、治療のために入院したり、医療機関に通われた場合、傷害慰謝料(「入通院慰謝料」ともいいます。)が交通事故に基づく損害として支払われます。
 
傷害慰謝料は、基本的には、入院した期間と通院した期間の長短に応じて金額が算定されています。入通院した期間が長くなると、支払われる傷害慰謝料の金額も大きくなるのが通常です。
 
実務においては、入通院期間を基にした傷害慰謝料の額の算定について、公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部が発行する「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(通称「赤い本」)が参照されます。
これを参照して、基本的には入通院した期間を基に、傷害慰謝料の額を算定します。
 
<入通院した期間とは?>
・事故後、治療のために入院し、退院後、通院した場合
→基本的には、「入院期間」は実際に入院した期間、「通院期間」は「事故に遭った日」から「治療が終了した日」までの期間から「入院期間」を差し引いた期間になります。
 
・事故後、治療のために通院のみした場合
→基本的には、「通院期間」は「事故に遭った日」から「治療が終了した日」までの期間になります。
 
 
被害者の方の中には、通院期間は長い期間になっているけれども、実際に病院や整骨院等に通った日数(「実通院日数」といいます。)が少ないという方がいらっしゃいます。
 
例えば、交通事故で骨折したものの、医師から「骨が自然にくっつくのを待ちましょう。」と言われたため、治療終了までには6ヶ月(通院期間は180日)かかったが、実際に病院に行った回数は、経過観察のための月1回の通院(実通院日数6日)のみだったという場合が考えられます。
 
通院期間6ヶ月に対応する傷害慰謝料の額は、骨折の場合、赤い本によると大体116万円が目安となります(骨折の場合と異なり、むち打ち症で他覚所見がない場合は、通院期間6ヶ月の場合、89万円が目安となります。後述の(※)参照)。
 
しかしながら、赤い本には、以下のような記載があります。
 
「通院が長期にわたる場合は、症状、治療内容、通院頻度をふまえ実通院日数の3.5倍程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とすることもある。」
 
この記載をもとに、保険会社が、実通院日数が少ない場合に、実通院日数の3.5倍を通院期間として傷害慰謝料を算定することがあります。
つまり、上記の事例で言えば、実通院日数(6日)の3.5倍である21日を通院期間として傷害慰謝料を算定してくるということです(通院期間が21日の場合の傷害慰謝料の額の目安は、19万円程度となり、額が大幅に下がります。)。
 
しかし、傷害慰謝料は、交通事故によって傷害を負ったことにより被ったあらゆる精神的苦痛を慰謝するものです。
単純に実通院日数が少ないことのみをもって、通院期間について実通院日数の3.5倍を用いるのは、妥当ではありません。
骨折の方であれば、通院せずに自宅で安静にしていたとしても、痛みや生活上の不便を被り続けているわけであり、それらによる精神的ダメージを考慮しなければ、適正な慰謝料とはいえません。
 
そして、赤い本の記載において「目安とすること『も』ある」とされているとおり、実通院日数の3.5倍程度を目安とするのは例外的な場合に限られているといえます。
また、「症状、治療内容、通院頻度をふまえ」とあるとおり、症状や治療内容なども考慮すべきことを示唆しています。
 
したがって、実通院日数が少ない場合でも、通院期間として実通院日数の3.5倍を目安として算出された傷害慰謝料の額が適正ではないことが少なくありません。
 
実通院日数が少ないことを理由に保険会社から低額の慰謝料を提示されてお困りの方、実通院日数が少ないために低額の慰謝料の提示をされるのではないかとご不安な方は、お気軽にご相談下さい。
 
※通院期間が6ヶ月で傷害慰謝料として116万円が目安とされるのは、むち打ち症で他覚所見がない場合や軽い打撲・挫創の場合以外で、1週間に2~3回程度、病院ないし整骨院等に通った場合と言われています。
 
弁護士 水梨雄太

同一部位に関して、過去の交通事故の際、既に後遺障害の認定を受けている場合について

2017/09/24

CIMG2260.JPG交通事故により、通院を継続しても、最後に後遺症が残ってしまうことがあります。
最近、以下のようなご相談を受けました。
10年以上前の交通事故(1回目)によって後遺症が残存してしまい自賠責保険会社による後遺障害等級認定を受けていたところ、今回の交通事故(2回目)により同じ部位を痛めてしまい症状が根強く残存しているというご相談です。
このような場合、再度、同一部位に関して、自賠責保険における後遺障害としての認定を受けることができるのでしょうか。
 
この点、自賠法施行令によれば、同一部位に新たな障害が加わったとしても、その結果、既存の障害が該当する等級よりも現存する障害の該当する等級が重くならなければ、自賠責保険における後遺障害として評価することはできないとされています。
 
自賠責保険の後遺障害は永続性を前提としていますので、原則的には、このような考え方でやむを得ないところです。
 
ただし、1回目の交通事故による残存した症状の程度が比較的軽度であり、1回目の交通事故と2回目の交通事故との間の間隔がかなり空いているような場合には、注意が必要です。
 
例えば、「ある人が10年前の交通事故により頸部の神経症状(後遺障害等級14級)の後遺障害を残したが、今回の交通事故により頸部打撲等の傷害を負い頸部の神経症状(後遺障害等級14級)の後遺障害を残した」というような場合を考えてみます。
 
この場合、既存の後遺障害が該当する等級と現存する後遺障害の該当する等級とが同じですので、自賠責保険における後遺障害として評価されないと考えられます。
 
しかし、頸部の神経症状(後遺障害等級14級)の場合、賠償実務上、症状固定日から5年から10年程度で就労への影響がほとんどなくなることが多いと考えられていて、賠償金算定時の逸失利益についても、通常は、3~5年程度しか認められていません。
そのため、1回目の交通事故発生から5年以上が経過しており、実際に、2回目の交通事故発生時点で、1回目の交通事故による後遺症による影響がほとんどないような状態であった場合には、訴訟を経ることで再度、後遺障害等級14級の認定を受けられる可能性があります(自賠責保険は認めません。)。
 
ご相談者のケースでは、自賠責保険では後遺障害等級の認定は受けられませんでしたが、民事訴訟を提起して主張・立証を尽くすことにより、後遺障害等級の認定を前提にした裁判上の和解(和解金約700万円)が成立しました。
 
複数回、交通事故に遭われている被害者の場合には、注意すべき事項が多いですので、弁護士に相談されることをお勧めいたします。
 
弁護士 桝田 泰司

プロフィール

当事務所は、交通事故の被害者側に特化した法律事務所です。交通事故事件に関する十分な専門性・知識・経験を有する弁護士が事件を担当致します。
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