交通事故の被害者側に特化した札幌の法律事務所

桝田・丹羽法律事務所

  • 2015年3月

整骨院への通院が認められる期間の目安

2015/03/25

交通事故の被害者の方が整骨院ないし接骨院に通院される際、通院期間が問題となることが少なくありません。
 
これについて、平成14年11月2日の講演で、裁判官が整骨院ないし接骨院への通院期間について、一つの考え方を明示しています。
「施術期間は、初療の日から6ヶ月を一応の目安としたらどうでしょうか」として、6ヶ月という数字を提示されています。
さらに、「施術の必要性の立証ができれば、これを超える期間についての施術を認めるべきでしょう」とされています。
 
金額についても、言及しており、労災の1.5~2倍を上限の目安としてはどうかと提言されています。
 
通院期間の相当性については、事故の大きさにも影響されると考えられますが、裁判官が6ヶ月という具体的な期間を提示している意味は大きいです。
特に、東京地裁民事27部という交通専門部の裁判官による発言ですから尚更です。
 
この講演の記録は、交通事故に携わる実務家が必ず目にしている、いわゆる赤本に講演録として掲載されていますので、裁判官、弁護士はもとより保険会社の担当者も当然目にしているはずです。
 
そういう意味では、保険会社の担当者からの短期間での打ち切りに対して、反論する有力な材料といえます。


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施術の必要性・効果の立証

2015/03/19

交通事故における整骨院の施術費が問題となった事案において、注意を要する裁判例の紹介です。

大分地裁平成25年9月20日判決は、加害者の保険会社が治療中に一旦、施術費を立て替えて支払っていたにもかかわらず、最終的に、事故との相当因果関係がないとして、施術費の賠償を否定しました。

本判決は、被害者の方が、信号待ち停車中に後ろから追突され、頚椎捻挫等で、約7ヶ月間通院された事案です。

被害者の方は、平成23年1月~7月まで、加害者が加入していたF共済担当者の了解を得て、D整骨院に通院して、6月分までの45万4420円は、一旦、F共済が負担していました。
 
ところが、訴訟提起後、加害者の弁護士が、一旦、F共済にて、支払い済みのD整骨院の施術費45万4420円について、事故と因果関係がないと主張してきたものです。

被害者側の弁護士も、禁反言に反し、信義則上許されない等と反論をしています。
  
大分地方裁判所は、最終的に
①医師の指示がない
②施術の効果を裏付ける医学的根拠がない
等として、D整骨院の施術費の事故との因果関係を否定しました。

このように、治療段階で、相手方保険会社から支払がなされていても、裁判に至った場合、事故との相当因果関係が否定されることがあります。

レアな裁判例だとは思われますが、整骨院の施術費が裁判で問題となった場合には、施術録の記載などから、施術の必要性・効果を丁寧に立証する必要があります。

注意が必要な裁判例といえます。

ちなみに、この地裁の判断は、福岡高裁でも維持されています。


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