死亡事故において最初になすべきこと

交通事故により、ご家族の命を失うという出来事は、ある日突然やってきます。
病気などにより命を失うケースとは異なり、周囲のご家族は、全く心の準備ができていない状況で、その事実を知らされることとなります。
ご家族のショックの大きさは計り知れないものがあり、その心中や察するに余りあります。
そのような大きな精神的なダメージを被っている状況の中、一体何をどうすればよいのか、それ自体、分からない場合が多いことと存じます。
法律的な側面で、ご家族ができることは、加害者の責任を追及することに尽きるといえます。

加害者は、以下の3つの責任を負います。
1 刑事責任
2 行政責任
3 民事責任

それぞれについて、ご家族の方ができることを、以下ご説明致します。


刑事責任

いわゆる懲役刑、禁固刑、罰金等の刑事罰を加害者が負う責任です。
交通事故による刑事責任は近時、厳罰化される傾向がみられますが、亡くなられた被害者が1人で、加害者の飲酒運転ではないような場合は、加害者の前科等にもよりますが、執行猶予判決が下される傾向にあるのが現実です。
それだけに、ご家族の心情を刑事裁判に反映させる必要があるともいえます。
被害者のご家族は、警察の事情聴取を受けることになりますが、その際には、被害に関する心情をありのままに伝えて、厳罰を望まれるのであれば、そのことをしっかりと調書に記載してもらう必要があります。
また、判決前に加害者と示談してしまうと、被害感情が弱いと裁判官に判断されてしまいますので、示談の時期については慎重に考える必要があります。
さらに、後述のとおり、被害者参加手続きにより、刑事裁判に、ご家族自ら直接参加して、裁判官や被告人に直接疑問や思いを伝えることもできます。

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行政責任

死亡事故の場合は、違反点数に13点~20点の点数が付加されますので、通常、免許取り消しの処分となります。
免許取り消しの処分に該当する場合でも、加害者の責任が軽いと判断されると、欠格期間が短くなるなど処分の内容に影響しますので、事故時にご家族が同乗されていたような場合には、事故状況を正確に警察に伝える必要があります。


民事責任

当然ではありますが、加害者は被害者に対して、損害賠償責任を負います。
ご家族としましては、被害者の生前の生き方に見合った適正な賠償を受ける権利があります。
しかしながら、甚大な精神的ダメージを負っている状況下で、加害者の保険会社と交渉していくのは大きな心労となります。
その上、そもそも人が亡くなった場合の適正な賠償額というものが、一般の方には判然としないことが多く、十分に納得できる交渉をすることは困難です。
死亡事故における賠償額は一般にかなりの高額となります。交渉時の僅かな差が、最終的な賠償額に大きな影響を与えることも少なくありませんので、示談前には必ず法律事務所に相談されることをお勧め致します。

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