後遺障害による逸失利益

逸失利益とは、被害者の身体に後遺障害が残ってしまい、その影響により事故前と同様の労働ができなくなることによる、収入の減少のことをいいます。
交通事故事件では、後遺障害等級ごとに、労働能力喪失率が定められており、基本的には、その後遺障害等級ごとの労働能力喪失率に基づき、逸失利益が算定されます。仮に12級の後遺障害認定を受けたとすると、基本的には、14%の労働能力喪失率として、逸失利益が算定されます。
ただし、自賠責保険において非該当として、労働能力喪失が認められなかった場合でも、裁判で後遺障害が認められた事例も少なくありません。また、自賠責保険で認定された後遺障害等級よりも高い等級が裁判で認められることもあります。自賠責保険で認められた後遺障害等級と自覚症状とが合致していないと思われるような場合には、弁護士に相談されることをお勧め致します。
 
一般的に労働能力があると認められるのは、67歳までとされており、高齢者に関しては、67歳までの期間と平均余命の半分の期間のいずれか長い方が労働可能期間とされています。したがいまして、仮に40歳で症状固定に至ったとすると、27年分の逸失利益が算定されることとなります。
 
算定方法は以下のとおりです。
 
基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数
 
(基礎収入)

給与所得者

事故前の現実収入

事業所得者

事故前の申告所得額

主婦(家事従事者)

賃金センサス女性学歴計・全年齢平均賃金

失業者

再就職の蓋然性がある場合には、予想される就職先の収入、失業前の収入、賃金センサス等を参考に定められます。

学生

アルバイト収入

年金受給者

老齢年金、障害年金の額


※ライプニッツ係数とは、将来受け取るであろう金員を現在受け取った場合に、どのくらいの価値になるかを算定する係数です。労働能力喪失期間ごとに定まっており、仮に労働能力喪失期間が5年であれば、4.3295とされています。

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