【事例65】50代、男性、両膝痛、右手関節痛(TFCC損傷)等(12級)

自賠責14級→訴訟提起により12級が認定、約750万円で解決した事案

ご相談、ご依頼のきっかけ

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事故直後の入院中に、今後の流れについて不安な点があるとのことで、入院中の病院からお電話を頂きました。
その後、事故から約4ヶ月が経過した時点で、後遺障害のことが心配とのことで、事務所に、ご相談にいらっしゃいました。
 

当法律事務所の活動

ご依頼後、治療期間について相手方保険会社と交渉が必要となり、事故から約8ヶ月間は治療費の支払を継続することで了承を得ました。
それで、約8ヶ月間通院されましたが、両膝痛、右手関節痛等が根強く残存していましたので、ご本人と協議して、後遺障害申請を行うこととしました。
最初の申請では、右膝痛、左膝痛、右手関節痛について各々14級が認定されて、併合14級という結果で返ってきました。
 
ただ、右手関節痛については、MRI画像上、TFCC損傷が認められるとのことでしたので、ご本人と協議して、異議申立を行うこととしました。
それで、別の病院の上肢の専門医を受診してもらい、関節造影検査を実施してもらうこととしました。その結果、TFCC損傷を補強する所見が認められましたので、医師に医療照会書にその旨を記載頂き、添付して異議申立を行いました。
しかしながら、自賠責保険の判断は、最初のMRI画像ではTFCCか否か判然としない、関節造影検査は事故から約1年経過後であることから事故との因果関係が肯定しがたい等として、14級の判断を変えませんでした。
 
そこで、ご本人と協議して、訴訟に踏み切ることにしました。
訴訟提起にあたっては、主張を補強するために、外部の画像鑑定機関にMRI画像の鑑定を依頼して、画像鑑定書を証拠として提出することにしました。
また、主治医にもMRI画像の詳細を改めて医療照会して証拠として提出しました。
 
訴訟の中で、相手方から当方の主張に反対する医師の意見書が出てきましたが、ご本人が右手関節の痛みを訴えている記載が、医療記録上、最初から最後まで一貫して記載されていましたので、それらを丁寧に拾って主張することで、相手方の主張を排斥することができました。
その結果、裁判所から、後遺障害等級12級の前提で和解案が提示されました。
TFCC損傷として、12級が認められる内容の和解案でしたので、ご本人とも協議して、和解に応じることとしました。
 

当法律事務所が関与した結果

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自賠責保険では後遺障害等級14級の認定を受けていましたが、訴訟提起をすることで、12級を前提とした総額約金750万円での解決をすることができました。
14級のまま示談していれば、基礎収入に関して強く争われていましたので、恐らく、実際の解決金額の10分の1程度の賠償金しか支払われたなかった事案と判断されます。
 

弁護士の所感

本件では、事故から約1年後に、関節造影検査をしてTFCC損傷を裏付ける所見が認められていたのですが、自賠責保険は、TFCC損傷による後遺障害等級12級を認めませんでした。
検査のタイミングが遅かったが故に、自賠責保険が認めないというケースでした。
ただ、事故直後のMRI画像に主治医がTFCC損傷を示唆する所見を見付けている、事故直後から右手関節の痛みがずっと続いていることがカルテ上確認できる、事故から約1年後の関節造影検査でTFCC損傷を裏付ける所見が認められている、というケースですから、常識的に考えると、事故が原因としか考えられません。
しかしながら、自賠責保険は、後遺障害の要件を、定型化していると思われるため、その要件を充たさないケースでは、どんなに有力な証拠があっても後遺障害が認定されないということが起こりえます。
そういった事案では訴訟提起して、裁判所に直接、後遺障害を認定してもらう必要があります。
 
その際には、裁判官に自賠責保険の判断が誤っていると考えてもらう必要がありますので、更なる補強を考えなくてはなりません。
外部の画像鑑定機関の力を借りたり、医療記録を分析して緻密な主張を積み上げる必要が出てきます。
本件は、事故自体が非常に大きなものであったことも裁判官の判断に影響したように思います。
①事故が大きい、②症状を裏付ける画像所見が存在する、③医療記録上、症状が一貫している、このような要素がいずれも認められるケースでは、裁判所が12級を認める可能性があるといえます。
 
弊所では、ご本人の意向があれば積極的に訴訟提起も行っております。
後遺障害に関して、ご懸念がある場合は、お気軽にご相談下さい。