RSD等、特殊な性状の疼痛

RSD(反射性交換神経性ジストロフィー)

RSDとは、異常な交感神経反射を基盤とする四肢の疼痛疾患の総称です。
灼熱痛と表現される激しく燃えるような痛みが特徴であり、浮腫、膨張、熱感あるいは冷感、発汗過多などの症状が出現します。
自賠責保険では、①関節の拘縮、②骨の萎縮、③皮膚の変化(皮膚温の変化、皮膚の萎縮)という慢性期の主要な3つの症状の存在が要件とされています。


カウザルギー

カウザルギーとは、外傷性の神経損傷によって発生する灼熱痛、非有害刺激で正常な皮膚に起こる疼痛および痛覚異常過敏です。
急激な神経損傷によって発症するとされており、大きな神経損傷を伴わないRSDとは、神経損傷の有無が異なります。


RSDないしカウザルギーの認定基準

等 級

障害の程度

7級4号

軽易な労務以外の労働に常に差し支える程度の疼痛があるもの

9級10号

通常の労務に服することはできるが、疼痛により時には労働に従事することができなくなるため、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの

12級13号

通常の労務に服することはできるが、時には労働に差し支える程度の疼痛が起こるもの


RSDにより四肢の機能全廃に至ると、更に高い等級が認定されます。
また、RSDと認められながらも、後遺障害等級が14級と認定されている裁判例もありますので注意が必要です。


注意点

RSD及びカウザルギーについては、世界疼痛学会において、1996年にCRPS(複合性局所疼痛症候群)と定義されて概念が整理されており、RSDがCRPSのtype1、カウザルギーがCRPSのtype2と分類されています。後遺障害認定基準上は「RSD」及び「カウザルギー」という傷病名が使用されています。
RSDやカウザルギーについては、適正な診断ができる医師が少ないともいわれることがあり、裁判においても、肯定する医師と否定する医師の対立により、法廷が医学論争の場になることも少なくありません。
札幌では、札幌医科大学附属病院麻酔科が厚生労働省CRPS研究班に組織されています。